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サナギとサナギで、pupaの話 第4回 権藤知彦×高橋幸宏(後編)
2008年8月20日
お待たせいたしました!
権藤知彦×高橋幸宏対談、後編をお届けします。
権藤「pupaの衣装を着ると、なんだか身体が強張って......。
高橋「コワバッちゃいけない(笑)。」
権藤 pupaのアルバムの発売にあわせて、メンバーみんなで一緒にプロモーションとかしていて、やっぱり幸宏さんや知世さんがすごいと思うのは、テレビの生放送とかでも普通というか、ふだんどおりに自然にふるまえるところですよね。
高橋 全然普通でも、ふだんどおりでもないよ!(笑) 君たちがちゃんとやってくれないから、僕がどれだけ気をつかっているか!
権藤 あ、そうなんですか。
高橋 テレビの生放送中だっていうのに君と堀江くんはじゃれ合っていて、司会の人に注意されるし、他のメンバーはほとんどしゃべらないし。知世ちゃんと、あとは高野くんがフォローしてくれるくらいで、ホント、大変なんすから。
権藤 いや、あれはホリーが僕にちょっかいを出すから......。
高橋 中学生じゃないんだから、そういう言い分けはしない!(笑) ホントに、もう......。
権藤 でも、テレビは緊張しますね。僕たちは少しでも緊張をやわらげようとしているわけで......。
高橋 全然緊張しているようには見えないよ!
権藤 してますよ、充分。
高橋 そうじゃなくても権藤くんは人の話を聞いてないし。
権藤 そんなこと、ないですって。
高橋 このあいだのライブのオープニングも、リハーサル・スタジオでその段取りを確認したにもかかわらず、当日の本番直前のリハになってもよくわかってなくて、マネージャーに怒られてたじゃない。
権藤 あれは、僕の知らないところで打ち合わせされたんじゃないですか?
高橋 だから! 全員揃った通しリハのところでやったんだってば!
権藤 そうでしたっけ(ニヤニヤ)。
高橋 スタッフは本番でゴンちゃんが何かやらかすんじゃないかって、内心ビクビクしてたらしいよ。
権藤 だいじょうぶですよ。
高橋 2003年のSKETCH SHOWのバルセロナ公演のときも、本番で、あと一曲残っているのにさっさとステージを降りようとしたしなあ。
権藤 そんなこともありました(ニヤニヤ)。
高橋 わからないのは、こういうゴンちゃんを本気で怒る人がpupaにはいないってことなんだよね。みんなオトナなんだな。......違うか、(幸宏さんと原田さんを除く)みんなB型だから。根っこのところはみんな同じだからかも知れないね。
権藤 自分のバンド(anonymass)だと、ケンカになっちゃうんですよ、必ず。
高橋 だろうね。
権藤 僕以外のA型のふたりにガンガン突っ込まれて、それに対抗しているうちにケンカになる。もうひとりのAB型は、とっととその場を離れて帰っちゃうんですけどね。
高橋 怒りたくなる気持ちはよくわかる。
権藤 だけど、同じB型揃いのpupaでも、やっぱり突っ込まれる一方なんですよ。そういうキャラなんですね。
高橋 Yellow Magic Orchestraとしてライブをやった先日のロンドンでも、一緒に参加した(高田)漣くんは、みんなの前で開口一番、「今回は(YMOの)3人と権藤くんの通訳として来ました」って言ってたし(笑)。漣くんはゴンちゃんよりずっと年下のはずだけど、どうなの、その辺。
権藤 いいんですよ、どうでも。漣くんはしっかりしてる人だし。
高橋 確かにねえ、pupaはあんまり歳の差ってものは関係ないバンドだよね。音楽的にもそう。......そうなったのはゴンちゃんと堀江くんのせいっていうウワサもあるけど......。で、そのかわり、メンバーそれぞれにそれぞれの役割というか持ち場があるって感じかな。
権藤 持ち場ですか......。
高橋 その中で、ゴンちゃんは麻酔係なんだよね。
権藤 え、なんですか? マスイ?
高橋 手術の時の麻酔の担当医って、とても重要でしょ。(麻酔薬の量の)文字通りサジ加減で、成否が決まるようなところがある。痛みをやわらげようとして薬を効かせすぎると、命にもかかわるわけだし。
権藤 つい、多くし過ぎちゃうんですよね。
高橋 あぶないあぶない(笑)。なんかイメージとしての麻酔の医者って、ある種天才肌って感じもあって。なんか変わってて。で、周囲の医者と協調して仕事を進めるというよりは、個人のペースを大事にするような感じってあるじゃない? そういうところも、権藤くんなんかとダブるんだよ。
権藤 僕はわりと、周囲の人たちと一緒に......。
高橋 それ、全然違うから(笑)。
権藤 でも、pupaに関して言えば、みんなでワイワイとやりながらレコーディングできたのが楽しかったです。
高橋 それはそうかもしれないね。ただ、pupaのメンバーはみんな自分の世界がしっかりあって、キャリアも充分な人たちばかりだから、その意向を汲んでまとめていく作業は実はとても大変だったと思うよ。
権藤 みんな言いたいこと言いますから......。あ、いや、でも、ホント、楽しかったです(笑)。向かっている方向はずれていませんから、そんなに大変ということもなかったし。
高橋 迷ったときには知世ちゃんの顔色をうかがって......(笑)。
権藤 ええ......いえ、そんなことはありませんが。......えっと、リキッドルームのライブは楽しかったですね。
高橋 うん、あれは楽しかったね。
権藤 なんか、レコーディングとはまた違った楽しさがありました。
高橋 なんだろうね、あの楽しさは。
権藤 ツアー、やらないんですか?
高橋 そうね。ちゃんとやった方がいいよね。そのために、今、スタッフが準備を始めているようだけど。
権藤 やりましょう! 是非。
高橋 そうだね。でも、その前に、イベントがあるよ。8月10日の夢の島(WORLD HAPPINESS)と、北海道(RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO)、今度は野外だよ。
権藤 このあいだとはまた違った感じになりますよね。
高橋 pupaは、もともとの名前の由来からして「自然の情景」というか、そういうものがひとつのキーワードになっていて、レコーディングをやっているときから、「この曲は朝焼けに似合うね」とか、「川の流れをバックに聴きたい」なんて言ってたじゃない? それに近いものを味わえるかも知れない。もちろん、会場に足を運んだお客さんも、風景を含めて一緒に楽しんでいただけると思うし。
権藤 きっといい天気ですよね。
高橋 気持ちいいと思うよ。夏、真っ盛りだからね。
権藤 あの衣装なんですけど。
高橋 うん?
権藤 暑いですよね。
高橋 イヤなの?
権藤 いえいえ、でも、あれを着ると、なんだか身体が強張って......。
高橋 コワバッちゃいけない(笑)。
権藤 いや、強張るというか、背筋が伸びるというか。
高橋 そう。それくらいの緊張感を持つっていうのはいいこと。
権藤 ふだん、ああいうユニフォームでステージにあがることがないので、うまく着こなせないんですよね。
高橋 イヤなの?
権藤 いえ......(ニヤニヤ)。
高橋後記※この対談の後、男子のみ5人で食事に行きました。アルコールを摂取した権藤くんは、案の定"いい調子"になりました。そこで「ツアーやりましょうよ、すぐにでも」と大いに盛り上がったのは良いのですが、なかなかライブの予定が組めないのは、多忙な権藤くんのスケジュールのせいもあるので、そのことを指摘しました。「ツアーはやりたいけど、君が忙しいからなかなかできないんじゃないか!」とね。すると権藤くんはこう言ったのです。「僕は抜きでもいいですから!」。......え? 君はpupaのメンバーなんだけど......。
(了)
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